気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

冲方丁

はなとゆめ - 冲方丁

清少納言の独り語りの形式で、中宮定子と清少納言の宮中での出来事が綴られています。 最初は現代語での語りに強い違和感を覚えましたが、途中からは気にならなくなり、最後まで読み進めることができました。 機知に富んだ当意即妙な平安貴族たちのやり取り…

マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 - 冲方丁

マルドゥック・スクランブルの最終巻。 前半は前巻につづいてカジノシーン。バロットとアシュレイとのブラックジャックのカードバトルはとても読み応えがあった。 そして後半は、ボイルドと繰り広げる息も付かせぬ死闘。ただ、ボイルドの重力を制御する能力…

マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion〔完全版〕 - 冲方丁

この巻もバロットとボイルドの激しい撃ち合いがあるのかと想像していましたが、まったく違いましたね。前半の楽園部分はちょっと退屈でしたが、後半の緊迫感あふれる手に汗握るカジノシーンは最高でした。一巻目が力と力の戦いならば、この二巻目は知略戦・…

マルドゥック・スクランブル The 1st Compression〔完全版〕- 冲方丁

『光圀伝』『天地明察』の冲方丁が、それまでどんな小説を書いていたのか興味があって第24回日本SF大賞を受賞した『マルドゥック・スクランブル』を読んでみました。 この作品は、2nd、 3rdと続く事は知っていたのですが、その巻ごとにある程度話が完結する…

光圀伝 - 冲方丁

水戸光圀というと、TVドラマの黄門様のイメージが強いですが、ここには新しい光圀像がありました。武力で制圧する政治から文治政治へと移り変わろうとする中で、時代を力強く生きた光圀の一生が描かれています。 読耕斎、紋太夫、佐々、泰姫、左近など脇役達…

天地明察 - 冲方 丁

江戸時代初期、徳川家お抱えのプロの碁打ちであり数学者の渋川春海(本名:安井算哲)が、日本独自の新しいを太陰暦を作り上げる物語。とても晴れやかで清々しい気持ちにさせてくれます。師と仰げる人たちと、そして志を同じくする人たちと、自分の夢を追い…