気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

小松左京

夢からの脱走 - 小松左京

自炊してiPhoneで再読。 12編の短編が収められています。戦争を題材にした「召集令状」と「夢からの脱走」は、村上龍の「五分後の世界」と通じるものがあり恐ろしい話でした。「三本腕の男」は世の中を見通す力に脱帽。そして、タイムパラドックスを扱った「…

日本アパッチ族 - 小松 左京

小松左京の処女長編。 戦後間もない大阪で、鉄を食べる人種が現れるという奇想天外なSF。アパッチ族と名乗る鉄を食べる彼らが独自の自治を主張したことで、日本政府はその殲滅に動き出します。この対立はやがて日本国の存亡に関わる大きな戦いへと発展して行…

御先祖様万歳 - 小松左京

自炊してiPhoneで再読。 表題作「御先祖様万歳」を含む13作品が収録された小松左京のSF短編集。 さすがに古くささを感じるものもあるが、多くが昭和38年ごろに書かれたことを考えると凄いと思います。 収録されている13作品どれもが秀逸。特に、以下の4作品…

果しなき流れの果に- 小松左京

若い頃小松左京の作品は良く読みました。この「果しなき流れの果に」も昔読んでその世界観に感動したのを覚えています。ほとんどそのストーリーは忘れてしまいましたが...今回再度読み直して、場面がころころ変わり展開も早く、理解が十分にできないところも…

こちらニッポン… - 小松左京

昔読んだのを再読しました。全く内容を覚えていなかったのでかなり楽しめました。一夜にして、1億人の日本人が忽然と消えてしまい、消えのこった20数名の日本人が、異常な状況下で、どう行動するのかを描いたSF小説です。私たちが当たり前だと思っている社…

継ぐのは誰か?- 小松左京

若い頃はSF小説ばかりを読んでいて、小松左京は大好きな作家の一人でした。『継ぐのは誰か?』は読むのは2度目であり、久しぶりにSFらしいSFを読んだという気がします。年代設定は、地球上から戦争が途絶えてから久しい時代ということなので、たぶん21世紀…