重松清
久しぶりに読む重松さんの作品。 昭和40年代の子供達を主人公にした物語。ここに出てくる3人の子供達(ノブ、ハム子、オサム)は、家庭の事情などで、自分の力ではどうにもならない事を抱えており、悩みながら生きています。とにかく真っ直ぐなノブ、素直に…
連続通り魔事件の犯人が同じクラスのおとなしい男子生徒だった。そんなことが起こったら... いじめや、部活、先輩後輩の関係、勉強、塾、淡い恋心など、多くの中学生が経験するであろう話題を入れつつ、大人ではない、でも子供なんかじゃない、そんな宙ぶら…
身近な人の死をテーマにしたこの短編集は、いつかは誰にでも訪れる「その日」とどう向き合うべきなのか、人の幸せって何か、家族に何ができるのか、そんなことを考えさせてくれます。特に「その日のまえに」~「その日」~「その日のあとで」の連作は、心に響…
2002年に「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた作品であり、Blogの書評などでも絶賛している方が多い作品です。ただ、期待が大きすぎたのがいけなかったのでしょうか。涙するところまではいきませんでした。性的描写も不要のような気もしました。とはいっても、「…
まさに「衝撃作」という言葉がぴったりの小説でした。一度狂ってしまった歯車は元に戻すことはできないのか、そんな疑問を抱きながらこの本を読み終えました。少年少女達の前に起こるあまりにも悲惨な出来事の数々。これを乗り越えることのできる子供達なん…
敗者、弱者を主人公にした短編集。5つの作品がすべて哀しい物語。すべてがかなりリアルで、身近にあるような話なので、ちょっと気がめいってしまうところもあるけど、ついついページをめくってしまいます。最後は、ほんの少しほっとさせてくれるところが救…
架空の私鉄「富士見線」の沿線を舞台にした連作短編集。9つの短編が収められています。ホラーっぽい作品も何篇か収められていて、これと言って、ひとつのテーマを扱ったものではないようです。しいていえば、テーマは「人の抱える悩み」でしょうか。いや、…
重松清の作品を始めて読みました。とても素晴らしい作品です。 吃音をもった少年のお話しなのですが、たぶん、ここ数年で一番感情移入できた本です。 喉まで出かかった言葉が、なかなか声にできない、そういった経験は多かれ少なかれ誰でもあると思いますが…