気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

ザ・キープ (上)(下)

もし「今まで読んだ中で、一番'面白かった'お薦め小説はどれですか」と聞かれたとしたら、この本というかこのシリーズ(『ザ・キープ』は「ナイトワールド」シリーズの第一弾です)を薦めると思います。もちろん、お勧めの本は沢山ありますが、F・ポール・ウィルスンが書いた「ナイトワールド」シリーズは僕にとって格別な本です。
しばらく、小説から遠ざかっていた時期があったのですが、このシリーズを何気なく手にしたのをきっかけに、再び小説にのめり込むようになりました。そういった意味で、僕にとっては、この本は、エンターテイメント小説の中では、とても大きな存在となっています。

物語は、第二次世界大戦中のルーマニア・トランシルバニア地方を舞台にした、善と悪が戦いを繰り広げる壮大なホラー大作です。と書くと、なんかとてもチープな内容に聞こえてしまいますが、とにかく娯楽小説としてはとても完成度の高いものだと思います。ホラーにはまったく興味のなかった僕ですが、この本を読んでホラー大好きになりました。

この本、『ナイトワールド』シリーズの第1弾ですが、この作品だけでも完全に独立した物語になっていますので、この本だけで十分に楽しめるものとなっています。
もちろん、他の作品とあわせて読むことで面白さが2倍にも3倍にもなります。

ちなみに、このシリーズは以下の通りです。

ザ・キープ
マンハッタンの戦慄
触手(タッチ)
リボーン
闇の報復
ナイトワールド

ザ・キープ〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・キープ〈上〉 (扶桑社ミステリー)