気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

赤ひげ診療譚 - 山本周五郎

長崎で医学の勉強をして江戸に帰ってきた若い医師の保本登は、小石川養生所で見習い医として働くことになります。幕府の御番医になるつもりで長崎へ遊学した彼には、「養生所」の勤務はとても不本意なことでした。そんな彼は、医長である「赤ひげ」に対し反抗的な態度をとります。しかし、「赤ひげ」の患者への接し方をまじかで見るうちに、次第に赤ひげに引き付けられ、「医」というものを真剣に考えるようになり、医師として人間として成長して行きます。
8編からなる短編集の形式をとっていて、ひとつひとつの話が独立していながら連続性がある小説です。
なんて表現したら良いかわかりませんが、一つ一つのお話が、隙がなく、心にしみる作品だと思います。

赤ひげ診療譚 (新潮文庫)

赤ひげ診療譚 (新潮文庫)