気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

総門谷 - 高橋克彦

この小説は、「総門谷R(阿黒篇)」「総門谷R(鵺編)」「総門谷R(小町妖怪編)」と続いていくのですが、僕としてはシリーズ最初のこの「総門谷」が一番面白いと思います。分類としてはSF伝記小説に分類されるのでしょうが、「そんなの有り得ないだろう」という話を、いくつも重ね合わせながらも、不思議と違和感無く物語の中に入り込めてしまいます。文庫本で約800ページもある本を一気に読ませてしまう高橋克彦という作家はやはり只者でははいと思いますね。それにしても、読んでいるときはほとんど気になりませんが、後からここに登場する歴史上の人物のことを思うと、「よくもまあ、こんな話を考え出したものだ」と関心するやら、呆れるやら...

総門谷 (講談社文庫)

総門谷 (講談社文庫)