ぼんくら(下) - 宮部みゆき
ぼんくらの下巻は、事件の謎が少しずつ少しずつ解き明かされていくのですが、読み出したら止まりませんでした。江戸人情物としても、ミステリーとしても楽しく読めました。
個性豊かな登場人物たちも、とても生き生きと描かれており、さすが宮部みゆきという感じです。
ただ、宮部みゆきは何を語りたかったのだろうか。という点そこがちょっと引っかかります。謎解きも楽しいですが、総右衛門、おふじ、葵の3名の心のありようをもっと深く描くことにページを割いてほしかったなー、というのが僕の感想です。
ただ、そうすると、あまりにも物語が重くなりすぎて、明と暗の程よいバランス感が崩れてしまうかな。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/15
- メディア: 文庫
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