気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

星々の舟 - 村山由佳

6人の家族それぞれの視点で描かれる恋の短編連作集です。
不倫、兄妹の禁断の恋、いじめ、戦争体験など一つ一つが重いテーマで、考えさせられる内容です。心に突き刺さります。
それぞれのお話しがハッピーエンドではなく、出口がなかなか見えない終わり方なのですが、「幸福とは呼べぬ幸せも,あるのかもしれない」と、最後に父親が胸の内でつぶやいた言葉が、この物語を上手にまとめていると思います。

星々の舟 Voyage Through Stars

星々の舟 Voyage Through Stars