気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

陽はまた昇る

NHKの「プロジェクトX」でも取り上げられたVHS開発物語。
日本ビクターが開発したVHSがなぜ世界標準となったのか、開発責任者である高野鎭雄氏の活躍を中心にその軌跡を描いた感動作です。
VHSの成功は、もちろん彼一人で成し得たものではありませんが、一人の男の強いそして熱い思いが起こした奇跡といって良いと思います。

文庫本で約680ページの大作ですが、面白くて読み出したらとまりません。一気に読んでしまいました。「ホンダ神話」「望郷と訣別を」もそうでしたが、作者の佐藤正明氏の取材力とその構成力は、本当にすごいと思います。
また、本書は、デレビ時代の幕開けからの映像メディアの発展の歴史を知ることのできる本でもあります。
ところで、このエピローグに書いてあった D−VHSってどうなったのでしょう。

陽はまた昇る―映像メディアの世紀 (文春文庫)

陽はまた昇る―映像メディアの世紀 (文春文庫)