竜の柩(6) 交霊英国編 - 高橋克彦
「竜の柩」最終巻。
少し前に読んだ宮部みゆきの「あかんべえ」が「お化けさん」が出てくるお話で、偶然にもこの「竜の柩(6)」も幽霊が題材。
パラレルワールドに迷い込んだ主人公たちが、元の世界に戻るために、霊媒師の力を借りに英国に向かいます。
なぜ、パラレルワールドと霊媒師なのかは、本を読んでいただくとして、伝説や昔の事件を元に組み立てられた仮説を、説得力を持って読者に納得させてしまうのは、さすが。そして、最後の息をつかせぬ緊迫感あふれるクライマックスは圧巻です。
本書のテーマのひとつであるタイムパラドックス問題ですが、これは真剣に取り組めば取り組むほど難しい問題だと思いますが、それに真正面から取り組んでいるのも評価できます。
ただ、竜の柩(1)〜(4)と比べると、見劣りがするかな。まあ、前作が凄すぎたからなのですが。
- 作者: 高橋克彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/09/16
- メディア: 文庫
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