気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

諸葛孔明(下) - 陳舜臣

下巻も上巻同様、戦闘シーンは少なめで、孔明の心の動きを中心に描かれています。
実際の孔明の心の動きを知ることはもはや不可能ですが、陳瞬臣が描き出した孔明が実物に近いとしたら、本当に一人の人間として尊敬に値する人物だったと思います。
自分の野望のためではなく、戦うことが目的ではなく、人々の平和を願い、国の繁栄のために力を尽くした孔明は、結局道半ばにして倒れてはしまうのですが、もっともっと活躍させてあげたい、そんな気持ちになります。

ただ彼の人生を描くには、2分冊はあまりにも短すぎるようにも思います。
もっともっと、それぞれのエピソードを深く掘り下げて欲しかったと思いました。

諸葛孔明〈下〉 (中公文庫)

諸葛孔明〈下〉 (中公文庫)