気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

風雲に乗る

日本信販の創業者をモデルとした小説です。
旅館の子として生まれた主人公が、さまざまな苦難を乗り越え、日本初で日本最大の信販会社を興したサクセスストーリーです。
しかし、サクセスストーリー言うには、あまりにも厳しくつらい現実が立ちはだかり、「風雲に乗る」という題からは想像できないくらいの、茨の道がこれでもかこれでもかと続きます。それを乗り越えることができたのは、自分の野心ではなく、「貧しい人々も、信用販売で買い物ができる世の中に」という理想に燃え、ゆるぎない信念を持っていたからだと思います。

『風雲に乗る』は、現在絶版となっているようで、書店で購入することができないのが残念です。傑作だと思います。

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