気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

平成大家族 - 中島京子

初めて中島京子の作品を読みました。

72歳の元歯科医の緋田龍太郎は、妻と三十路のひきこもり息子、90歳の要介護の姑の4人暮らし。
そこへ、自己破産した長女夫婦とその中学生の息子が転がり込み、立て続けに、離婚した二女が舞い戻り、一気に8人の大家族に。
そんな家族が巻き起こす物語は、日本の家族が抱える問題がてんこ盛りでした。
でも重苦しくなく、明るくユーモラスな展開でとても楽しめました。

転校を余儀なくされた中学生の孫の奮闘も、長女の夫の新しい仕事へのチャレンジも、離婚直後に妊娠した二女の話しも、引きこもりの息子のちょっと変わった恋愛話も、どれもなぜか温かくなる展開。

他の作品も読んでみようという気になりました。

平成大家族 (集英社文庫)

平成大家族 (集英社文庫)