気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

火天の城 - 山本 兼一

安土城築城を描いた異色の歴史小説。とても面白かったです。
日本人の職人気質とはまさしくこういうことなんだと、思わせる一冊でした。こういった人たちの血が受け継がれて今の日本があるんだなーと、とても感慨深い気持ちになります。
安土城築城という巨大事業をまとめあげた頭領の岡部又右衛門とその息子以俊を中心に描かれたこの小説は、まさに戦国時代のプロジェクトXです。
それにしても、築城後数年で、天主、本丸が消失してしまったのは、残念なことです。

信長の最後があまりにもあっけなかったけど、信長はあくまでも脇役なのでまあしかたないか。

火天の城 (文春文庫)

火天の城 (文春文庫)