気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

富豪刑事 - 筒井康隆

とても楽しめました。
TVドラマでは深田恭子が主人公でしたが、原作では、男性の刑事が主人公です。
大富豪の息子である神戸大助(刑事)が、大金を実に効果的?に使い、事件を次々と解決して行きます。
収められている4作どれもが、お金の使い方が独創的で、事件の解決方法はさすが筒井康隆と唸ってしまいます。父親との会話も実にばかばかしくて面白かったですね。
そもそもなぜ大富豪の息子が事業を継がずに刑事なのか、そのいきさつはこの父親との会話から勝手に想像するしかないのですが、読者に想像させるということもあらかじめ計算されていることなのでしょうか。
とにかくこれは第一級の痛快娯楽作品です。

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)