気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

家守綺譚 - 梨木香歩

梨木香歩さんの作品はこれが2冊め。

前回読んだ『西の魔女が死んだ』とはちがった雰囲気の作品。でもゆったりと時間が流れる世界は同じものを感じる。

約百年前の明治を舞台とした物語。亡くなった親友の実家の守をすることになった青年の四季折々の植物と「気」との交歓を描いた短編集。

日常と怪奇が違和感なく融合した不思議な世界。身近な自然と共に生きるということの豊かさがここにはある。ひとつひとつの話は短いけど独特の穏やかさが気持ちを和らげてくれる。

 

家守綺譚

家守綺譚