気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

留学 - 遠藤周作

留学を題材にした三部作。どれも重たい内容です。

「ルーアンの夏」「爾も、また」は、それぞれ時代は違いますが、西洋文化と日本文化の壁に苦しみ挫折する主人公の姿がなんとも言えずやりきれない気持ちになります。留学の経験はありませんが、主人公の心情が伝わってきて人ごとではありません。

「留学生」は、転びの宣教師について書かれた短編。"正しい行い"という意味を考えさせられます。宗教の大いなる矛盾を感じずにはいられません。

 

留学 (新潮文庫)

留学 (新潮文庫)