気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

知の逆転 - 吉成真由美

たまには小説以外の本も読んでみようと思い読んだ本。現代を代表する知の巨人6名へのインタビュー集です。

『銃・病原菌・鉄』のジャレット・ダイアモンド、現代言語学の父のノーム・チョムスキー、『レナードの朝』の神経学者オリーバー・サックス、人工知能の父マービン・ミンスキー、数学者でありアカマイ社創業者トム・レイトン、DNA二重螺旋構造を発見したジェームズ・ワトソンというそうそうたる顔ぶれ。

彼らに共通するのは、真実を追い求める情熱でしょうか。そして集合知よりも個人の知に重きを置いているということ。どれも興味深かったが、強いてあげれば、サックスとミンスキーの記事かな。 

3つほど気になった言葉を。

チョムスキー『自分で発見する喜びというのは指示に従った場合よりもはるかにエキサイティングで価値の高いものです』

サックス『私自身も書き物をしたり考えたりする事に没頭しているとき、あるいはピアノを弾いたり音楽に浸っているとき、 ... 時間というものを意識しないで平和な時を過ごす事が出来ます。われわれは誰もがそう言う時間を必要としているのです。』

ミンスキー『従来、「思考というのはシンプルで論理的で有るのに対し、感情は非常に複雑で強力で神秘的だと考えられてきたわけですが、これが大間違いなんですね』

 

知の逆転 (NHK出版新書 395)

知の逆転 (NHK出版新書 395)