気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

三国志(十) 五丈原の巻 - 吉川英治

約8ヶ月にわたって読んできた三国志がとうとう終わりました。

最終巻は諸葛亮孔明司馬懿仲達との戦いが中心。二人の知略戦は読み応えがあるけれど、やはり関羽趙雲といった英傑がいない戦いは寂しいです。終わりが迫っていることがわかっているので、わくわくする感じがしません。

心情的には、孔明にもう少し長生きして欲しかったですが、そうなったとしても歴史は変わらなかったかな。孔明の死と共に、吉川三国志は幕を閉じましたが、この三国志を通じて思うのは、栄枯盛衰は世の常であり、大きな歴史の中では人生は短く、一人の人間が出来ることは限られている、ということですね。

 

三国志(十) 五丈原の巻 (新潮文庫)

三国志(十) 五丈原の巻 (新潮文庫)