深川の一膳飯屋「だいこん」を営むつばきの生き生きとした姿が小気味よい物語でした。
ただ、物語の早々で、騙され大きな損失を出したエピソードは、意外とあっさりと片付いてしまって拍子抜け。つばきの恋の話もちょっと強引な感じ。 これは、前作「だいこん」を読んでいなかったというのも影響しているかもしれません。
山本一力さん初読みでしたが、この作品が初読みというのは失敗だったかも。
それでも楽しく読むことができました。 松平定信の寛政の改革で江戸に不況の風が吹き始めるというところで話が終わってるので、不況の中でつばきがどんな風に生きて行くのかも見てみたいですね。