気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

竜の柩(1)-(4) - 高橋克彦

もし、SFファンでこの小説を読んでいない方は、是非読んでみてください。
伝奇小説とSFの融合作品といった感のある作品で、とてもスケールの大きい面白い内容です。「古代の神々は宇宙から来た」という仮説を、世界各地に存在している伝承や史実をうまく組み合わせ、読者に信じさせてしまうその力量は、かなりのものです。
それにしても良くこれだけのことを調べあげたな、と関心してしまいます。もし、高橋克彦氏が学者だったとしたら、ものすごい成果を上げていたのではないでしょうか。
こう書くと、とても堅苦しい話のように感じるかもしれませんが、エンターテイメント小説としても大変優れていて、僕が読んだSF小説の中でこれほど心引かれたものはありません。
特に古代史や神話などにロマンを感じる人は、きっと心躍る内容だと思います。

竜の柩(1) (講談社文庫)

竜の柩(1) (講談社文庫)