気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

波のうえの魔術師

ビッグマネー~浮世の沙汰は株しだい』というフジテレビのドラマの原作です。といっても僕はこのドラマを見ていないので比較はできませんが、原作の出来から言って、きっと面白いドラマだったんでしょうね。
「世界がまるで変わってしまう一日がある」というインパクトのある書き出し。すーっと物語の中に入っていけます。
大手都市銀行のまつば銀行が生保大手と組んでバブル期に販売した変額保険。この変額保険のせいで大勢の犠牲者が生まれ、その復讐として謎の相場師・小塚老人が、マネー戦争を仕掛けていきます。
この小塚老人と組んでまつば銀行と戦うのが、ひょんなことから、小塚老人に声をかけられ、株の世界に足を踏み入れた、主人公の白戸青年です。
と書くと、ものすごく堅い話のようですが、現代の若者である白戸青年の視点で物語が進んでゆくため、堅苦しさがなく、スリリングでワクワクしながらとても楽しく読むことができます。
この小説を読み終えたら、きっとあなたも株投資をやってみたいと思うのではないでしょうか。

波のうえの魔術師 (文春文庫)

波のうえの魔術師 (文春文庫)