気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

今夜は眠れない - 宮部みゆき

主人公の中学一年の少年・緒方雅男の母親宛に、ある男性から五億円が遺贈されます。このことがきっかけとなって、平凡な家族に危機が訪れます。
この危機を乗り越えるべく、親友の島崎と共に、2人の活躍が始まります。宮部みゆきが描く少年の物語を読んでいると、自分の年を忘れ、若かったころに戻ることができて良いですね〜。
このお話も宮部みゆきの他の作品と同様、僕の予想をはるかに超える(良い意味で期待を裏切る)展開で、思わず唸ってしまいました。また、「このエピソードは物語の本筋とどう関わっているのだろうか」と思う場面が途中で2箇所ほど出てきましたが、それも最後に謎解きがされ、またまた唸ってしまいました。
クロスファイア」や「火車」「理由」などと違い、ほんわかとした優しい気持ちになれるラストです。

今夜は眠れない (中公文庫)

今夜は眠れない (中公文庫)