Itと呼ばれた子―完結編さよなら "It"
「ITと呼ばれた子」3部作の最終巻、幼い時から母親による虐待を受け続けたデイヴ ペルザー。18歳になり里親から離れ独り立ちした彼が、苦しみながらも、困難に立ち向かい、それを乗り越え幸福を掴み取るまでの軌跡が描かれています。とても良い本だと思います。
僕も含め多くの方は、虐待と無縁の生活を送っていることと思いますが、そういう人々にもこの本は多くのことを教えてくれます。
特に若い人たちに読んで欲しい。そう思える本です。
心に残る場面は数多くありますが、終盤に彼が息子に語りかける場面は特に印象的です。彼が息子に話しかける言葉を引用します。
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パパの過去からお前が何かを学ぶとしたら、誰も憎むなということだ。もし憎んだら、、お前にひどいことをしたその人間と同じになってしまう。
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心配いらないよ。おまえは強い心を持っている。
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本気で望むなら、実現できないことなんて、何も、何ひとつだって、ないんだよ。決めるのは自分だ。... 最後までがんばりなさい。自分に正直に生きていけば、何も心配いらないよ。
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このシリーズは、そのほか、「青春編」「指南編」が出ているので、これもいつか読みたいと思います。
“It”(それ)と呼ばれた子―完結編 さよなら“It” (ヴィレッジブックス)
- 作者: デイヴペルザー,Dave Pelzer,田栗美奈子
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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