気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

卵の緒 - 瀬尾まいこ

家族を題材にした「卵の緒」と「7's Blood」という2編が収められています。
家族といっても、血の繋がりがない親子だったり、異母兄弟だったりと、いわゆる一般的な家庭ではありません。でも、そこに描かれているのは、確かな繋がりをもった家族であり、ああ、こんな家族もあるんだな、家族のかたちってひとつじゃないんだと、しみじみと感じました。特に「7's Blood」の持つ優しさと切なさが心に沁みます。
読んでいる間は、柔らかく暖かな時間が流れていました。

彼女の作品は、『天国はまだ遠く』についで2冊目ですが、これを読んで、完全に「瀬尾まいこファン」になりました。

卵の緒 (新潮文庫)

卵の緒 (新潮文庫)