気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

平成お徒歩日記 - 宮部みゆき

「お徒歩」と書いて「おとほ」ではなく「おかち」と読むんだそうです。
この本、宮部みゆきの小説以外の本で、一風変わった紀行物というんでしょうか。
江戸物を得意とする彼女ですが、苦労するポイントが、「時間と距離」なんだそうです。深川浄心寺裏の山本町から日本橋万町へ、町娘を歩かせようとしたときに、どれくらい時間がかかったことにすれば良いんだろうか?そんな疑問を氷解すべく、宮部みゆきと出版社のスタッフが、赤穂浪士が辿った道、箱根越え、罪人引廻し、島流しルート、お伊勢参りなどを歩いて巡る楽しい楽しい紀行文です。
シリアスな作品が多い彼女ですが、普段の宮部みゆきを垣間見ることのできる貴重な本だと思います。
僕も実際に歩いてみたいな、そんな気分にしてくれるとても楽しい本でした。

平成お徒歩日記 (新潮文庫)

平成お徒歩日記 (新潮文庫)