気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

イン・ザ・プール - 奥田 英朗

名医とはとても思えない、そして社会適用性がゼロにちかい変な精神科医の伊良部一郎とその患者たちを描いた5つの連作短編集。
どの作品も可笑しかったと同時に、読後感はなぜか暖かく良い気持ちにしてくれるそんな作品です。
この精神科医の患者は、水泳中毒、携帯中毒、妄想癖など変わった現代病を抱えた人たち、その患者たちに、治療とは思えない(伊良部自身も治療とは思っていない?)治療をしてゆくさまが実に可笑しいです。

この中に、強迫神経症の患者が出てくるのですが、実は僕ものその一歩手前のような症状があります。家を離れて帰ってくると、火事で家がなくなっているんじゃないかと心配したりとか、玄関の鍵を閉め忘れたのではないかと、何度も家に戻って確認したくなってしまうとか、そんな症状が(僕の場合かなり軽いほうだと思うけど)とても似ています。
僕も伊良部先生に診てもらったほうが良いのかなー。あのセクシーで愛想のない看護婦さんにも興味があるしね。

イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)