気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

マイナス・ゼロ - 広瀬正

僕にとってSFと言えば、やはりタイムトラベルです。
この作品は、タイムトラベルものでは日本SFの金字塔的作品で、ハインラインの傑作「夏への扉」と比べても引けを取らない素晴らしい出来だと思います。
終わり方もとてもいいですね。その先にどんな出来事があるんだろうかと夢が膨らむ終わり方です。
昭和45年に書かれた作品ですが、全く古くささを感じないのもすごいと思います。
主人公が行った過去(昭和初期の東京)が生き生きと描かれていて、僕が思っていた以上に昭和初期という時代が活気にあふれていたことを知り意外でした。
今の技術ならば、映像化も無理ではありませんね。

マイナス・ゼロ (集英社文庫)

マイナス・ゼロ (集英社文庫)