気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

およね平吉時穴道行 - 半村良

半村良の初期の作品8編が掲載されています。
本当に久しぶりの再読だったので、表題作の『およね平吉時穴道行(およねへいきちときあなのみちゆき)』の切ないイメージだけが微かに残っていたくらいで、全く内容を忘れていました。
現代人が過去にタイムスリップするのではなく、江戸から現代へタイムスリップするという設定も良いし、なんといっても題名が良いです。
その他気に入った作品は、『収穫』と『幽タレ考』。
『収穫』は半村良の作家デビュー作で第二回SFコンテストに入選した作品で、とても緊迫感がある佳作。『幽タレ考』は、死亡した男性タレントが幽霊としてタレント活動をするというユーモアあふれる作品。
でも、一番ページ数の多い『組曲・北珊瑚礁』は全く物語の中に入っていけず、僕にしては珍しく途中でギブアップでした。

およね平吉時穴道行 (角川文庫)

およね平吉時穴道行 (角川文庫)