終末のフール - 伊坂幸太郎
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表され、世界はパニック状態になり、治安が大きく乱れます。その5年後、秩序がかなり回復した仙台の北部の「ヒルズタウン」の住民の生活を描いた連作短編集です。
未来が無い絶望的な状況で人々はどう生きて行くのか、そういった状況で幸せを感じることはできるのか、今を生きるとはどういう意味なのか、を静かに問いかけてくる作品です。
これが小説だと分かっているからかもしれませんが、不思議と穏やかで温かい気持にさせてくれる作品だと思います。
それぞれが、別々の物語なのですが、登場人物が別の物語にちょこっと顔を出すことで、人々がつながっているということを示してくれるのも良いですね。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/06/26
- メディア: 文庫
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