気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

エヌ氏の遊園地 - 星 新一

31のショートショートが納められています。SF作家として分類されている星氏ですが、この作品集にはSF的な作品は納められていません。
星新一の作品は、若いころはかなりの量を読みました。個々の作品の内容までははっきりと記憶にはありませんが、どことなく近未来を思わせるシチュエーションで、無機質で乾いた作品が多いという感じを持っていましたが、久しぶりに読んだこの本は、人間臭さがにじみ出ている作品が多く、ちょっとした驚きでした。

一つ一つの話が短いから、ちょとした時に読めるのがイイです。それにしても、すべての話にあっと驚くどんでん返しが用意されているってのは、すごいことだと思います。

印象に残ったのは、「殺し屋ですのよ」、「昇進」、「逃走の道」、「夕ぐれの車」。

エヌ氏の遊園地 (新潮文庫)

エヌ氏の遊園地 (新潮文庫)