気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

パイロットフィッシュ - 大崎 善生

とっても切なく、そして悲しく、そして愛おしい、とても複雑な気持ちになる恋愛小説。
「一度出会った人とは二度と別れることはない」、それは言い過ぎだと思うし、僕には主人公のような濃密な記憶はないけど、きっとこれまで出会ってきた人たちから影響を受け続けて今があるんだろうと思う。記憶の集合体としての自分か。
人との関わりを考えずにはいられない。

情緒的すぎるきらいはあるけれど、透明感あふれる瑞々しい文体で、とても好きな粼品です。



パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)