気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

汐のなごり - 北重人

江戸時代の水潟(架空の街、山形県酒田市がモデルと思われる)を舞台とした短編集。
第140回直木賞の候補作で、6編が収められています。
どれも心に染みるいい話でした。特によかったのは「海羽山」。幼いときに生き別れた兄と、年老いてからの再開の物語に、涙が出そうになりました。
「歳月の舟」もよかったです。
どれも静かな感動を与えてくれる作品たちでした。

それにしても、北重人さんが亡くなってしまったのは、残念でなりません。

汐のなごり (徳間文庫)

汐のなごり (徳間文庫)