気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

利休にたずねよ - 山本 兼一

全く前提知識がないまま読み始めました。千利休が有名な茶人ということくらいしか、知識がありませんでしたが、とても面白い話でした。
千利休は、世の中を達観し、俗事を超越し、さとりの境地にある人物なのではと勝手に想像していましたが、熱く激しい心と無縁ではないということはちょっとした驚きでした。
もっと人間臭く、政治とも深く関わっていたことはちょっとした驚きでした。

利休が秀吉の勘気に触れ切腹を命じられるいきさつが、結末から時間を逆に辿って、少しずつ少しずつ核心に迫っていくという手法はとても斬新でした。

利休にたずねよ (PHP文芸文庫)

利休にたずねよ (PHP文芸文庫)