時雨のあと - 藤沢周平
江戸時代の下級武士や市井の人々を描いた7つの短編小説が収められています。
その中でもミステリー風味の「闇の顔」が一番長い作品だけあって、とても読み応えがありました。最後に殺人犯が誰だかわかった時には、その意外さに唸ってしまいました。
その他、血のつながらない妹との美しい恋物語「雪明かり」、近くに住む情けない男に惚れる若い女性の話「意気地なし」、許嫁の不幸を描いた「鱗雲」も心に残りました。
どれも人情味豊かで、作者の優しいまなざしが感じられる作品です。
- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1982/06/29
- メディア: 文庫
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