気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

本の自炊で地色除去

本の自炊を始めることにしましたの続きです。

「スキャンサポート仙台」のお試しサービスを利用して、古い文庫本を1冊スキャン(グレースケールでスキャン)してもらいました。作成されたPDFは、265ページで、 66,603KB でした。

早速、Adobe ReaderでPDFの中を見てみると、かなり古い文庫本で黄ばみが激しいものだったため、以下のような感じで、全体的に黒ずんだ感じです。


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これじゃちょっと読みにくいなと思い、いろいろなサイトを参考に地色除去と白色化を試みました。

使ったソフトは、以下の通り。
1 PDF2JPEG PDFから画像抽出 & 複数画像をPDFに変換

2 藤 -Resizer- 地色除去と白色化、トリミング

3 eTilTran 傾き補正

手順を簡単に書いてみます。

1. まず、PDF2JPEGを使って画像を一気に抽出します。
PDFをウィンドウにドラッグするだけなので簡単です。

2. この抽出された画像ファイル(JPG)を「藤 -Resizer-」を使い、地色除去、白色化を行います。
設定値は以下の通り
   白色化閾値 160
   相対ガンマ値 1.7
   正規化範囲 55/250
   経度補正 25/255
   コントラスト比 1.9
   ノイズ除去度 24
   輪郭強調度 80

でも、画像処理については素人なので、この値が適正なのかどうかもわかりません。
これらの値は、それぞれの書籍によって若干の微調整は必要だと思います。
全てのjpegファイルを一括で加工できますので、設定値さえ決まってしまえば、あとはソフトに任せておけば、OK。
以下のように驚くほど地色が除去されました。


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4 .このjpegファイルをeTilTran.exeに読み込ませて、傾きを補正します。
設定方法が分からないので、デフォルトのまま動作させています。その結果を示します。
ちょっと分かりにくいですが、上が処理前、下が処理後です。処理前のデータはほんのわずか傾いています。eTilTranを使うことで、多少傾きを補正することが出来ました。


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最初の黒ずんだ画像に比べると、まあ許せる品質になったと思います。藤 -Resizer - のパラメータをもう少し調整すればもっと読みやすくなると思いますが、試行錯誤の時間も馬鹿にならないのでこれで良しとします。

これで、めでたく地色除去と傾き補正ができたわけですが、この電子化した書籍をどうやって読むのかが悩みどころです。

僕は現在電子書籍iPhoneで読んでいます。最近は紀伊国屋書店のアプリKinoppyを利用することが多いです。
試しに、作成したこのjpegファイルをzip形式にまとめて、Kinoppyに登録してみたら、想像以上に文字が小さい。
まあ、当たり前といえば当たり前ですね。

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きっと僕のように、本を自炊してiPhoneで読みたいって人は他にもいるはずです。
iPhone 自炊」で検索してみたら、なんと、iPhoneで快適に読むための凄いアプリがあることを分かりました。

これについては、また今度書きますね。

地色除去については、こちらの記事もご参照ください。
自炊に役立ちそうなソフト - XnConvert