五分後の世界 - 村上龍
第二次世界大戦で日本が負けを認めずに、未だに戦争が継続していたら? そして、その世界に、現代の日本人が迷い込んでしまったら? そんなもう一つのニッポンを描いた小説。
本土の徹底抗戦で人口が26万人に激減した日本人は、地下に潜りゲリラ戦で連合国との戦闘を続けている。まさに究極のIFの世界。
自分たちがいかに平和ぼけしているかを思い知らされる。そして欧米化された現代の日本人が失ってしまった日本人の精神性について考えさせられる。
中盤ちょっと僕の集中力が途切れてしまい、物語の中に入りきることが出来なかった部分もあるが、この物語はかなりの衝撃だった。
ラストは「えっそれで終わり?」と「それしかないか」という2つの気持ちがないまぜになった感じ。 主人公の小田桐がどうなって行くのか続きを読みたい。