気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

トオリヌケ キンシ - 加納朋子

久しぶりの加納さんの作品。とにかく良かった。

とても優しく温かい気持ちになれる6つの作品が収められています。自分が若い頃に戻ったようなそんな錯覚を覚えました。日常の中にある小さな奇跡を優しいまなざしで描いた作品は、どれも外れ無し。

特に、共感覚を持った若い女性が主人公の『平穏で平凡で、幸運な人生』、ある日座敷童が居ると言い出したお爺さんの話『座敷童と兎と亀と』がお気に入り。最後の『この出口の無い、閉ざされた部屋で』は、白血病と闘った加納朋子さんだからこそ書ける作品ですね。

 

トオリヌケ キンシ

トオリヌケ キンシ