気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

風の中のマリア - 百田尚樹

オオスズメバチの働きバチを主人公にした擬人化小説。

働き蜂(ワーカー)である主人公のマリアの一生を通じて、オオスズメバチの驚くべき生態を見事に描いていいます。この本を読むと専門書を読まなくてもオオスズメバチのこと良く知る事ができます。なぜ、働き蜂は自分の子供を産まずに、妹達の世話をするのかの理由が、自分と同じ遺伝子を如何に残すかと密接に関係していることを知り、なるほどと思いました。それにしても、受精卵からはメスしか生まれないなんて驚きです。じゃあオスは? それはこの本を読んでください。

生き抜くため、子孫を残すために厳しい世界を生き抜いて行く壮絶なハチの一生にある種の感動がありました。 

風の中のマリア (講談社文庫)

風の中のマリア (講談社文庫)