気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

夢からの脱走 - 小松左京

自炊してiPhoneで再読。

12編の短編が収められています。戦争を題材にした「召集令状」と「夢からの脱走」は、村上龍の「五分後の世界」と通じるものがあり恐ろしい話でした。「三本腕の男」は世の中を見通す力に脱帽。そして、タイムパラドックスを扱った「愚行の環」、人工知能に育てられる青年の話「おやじ」、場嵐(フィールド・ストーム)で別世界に来てしまった男女が自分の世界に戻ろうとする「穴」など、どれも小松左京の凄さが伝わって来きます。今の世にも十分に通じる話ばかりでした。

 

ここ数年、昔読んだ本を再読する機会が多いのすが、読む本読む本、全く内容を覚えていません。ほんと自分の記憶力のなさに唖然とします(笑)。まあ、だからもう一回新鮮な驚きや感動が待っているのですが...

 

夢からの脱走 (新潮文庫 こ 8-6)

夢からの脱走 (新潮文庫 こ 8-6)