気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

鉄の骨 - 池井戸潤

建設業界の談合を扱った社会派小説。

数年前に小池徹平くんが主演したNHKのTVドラマを見て、いつか原作も読んでみたいと思っていた作品です。

骨太のTVドラマも良かったですが、原作も同様にぐいぐいと話の中に引き込まれました。

企業が生き残るための談合は許されるのか?

談合って本当に悪いことなのか?

答えを出すのが難しい問題に直面した時、若者はどう行動するのか? 

会社が生き残るための談合に加担せざるをえない立場になった入社4年目の平太が懸命に生きる姿がとてもリアルに描かれていて印象的でした。

結局は、常務・尾形の使いっ走りでしかなかった平太でしたが、その中で彼が成長していく姿にエールを送り続けていました。

それにしても平太の恋人・萌にはまったく共感できなかったなー。

 

鉄の骨 (講談社文庫)

鉄の骨 (講談社文庫)