気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

邂逅の森 - 熊谷達也

マタギの狩猟の仕方を克明に描いた職業小説かと思って読み始めましたが、すこし違っていましたね。マタギの世界に身を置く男・松橋富治の壮絶な生き様を描いた物語でした。厳しい自然と共に生きてきた日本人の魂や生きる力を描いているといったら良いのでし…

過ぎ去りし王国の城 - 宮部みゆき

アバターを使って絵の中に入り込むことができる、そんな不思議な絵を偶然手にいれた中学3年生の「尾垣真」。同級生の「城田珠美」との二人でどんな楽しい冒険を始めるのだろうかと思って読み始めたら、話は想像とは違う方向に。 ファンタジーとはいえ、扱っ…

乗取り - 城山三郎

自炊してiPhoneで再読。 昭和20年代の高度成長期に実際に起こった百貨店乗っ取り事件をモデルにして創作された小説です。 旧態依然とした百貨店経営者側と株を買い占め乗っ取りを図る実業家青井との戦いを描いています。 地の利を生かしていないと憤慨し百貨…