気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

風の陣 [立志編] - 高橋克彦

高橋克彦ワールド全開です。面白いです。熱いです。ワクワク感がたまらないですね。『風の陣』は、朝廷と東北の蝦夷の戦いを描いた『火怨』の30年ほど前の話です。時代は奈良時代。朝廷は大仏建立で大仏にふく黄金を欲しています。そんな折、東北の陸奥で…

探偵ガリレオ - 東野圭吾

東野圭吾の探偵ガリレオシリーズの第1弾。テレビドラマ『ガリレオ』の原作です。犯人探しではなく、科学的なトリックの種明かしに比重が置かれていて、犯人を追い詰めてゆくという展開には比重が置かれていません。そこがこの作品の特徴のような気がします。…

私家版 日本語文法 - 井上ひさし

学生時代に退屈な授業といったた「文法」がその代表格だと思いますが、井上ひさしの『私家版 日本語文法』は、その退屈な日本語の文法を、実に楽しく学ぶことのできるユーモアあふれる本です。井上ひさしの日本語に対する愛情が伝わってきます。僕が特に面白…

あわせ鏡に飛び込んで - 井上夢人

井上夢人「あわせ鏡に飛び込んで」は、これまで雑誌などで発表された短編を収録した文庫本オリジナルです。それぞれの作品に作者自身のコメントが添えられているという珍しい一冊です。全部で十篇の作品が収められていますが、どれもはずれ無し佳作ぞろいだ…

侍 - 遠藤周作

江戸時代初期、伊達政宗の命によりメキシコ、ヨーロッパに渡航した支倉常長(はせくら つねなが)がモデルとなった小説です。いわゆる「慶長遺欧使節」ですね。歴史教科書ではなかなか知りえない時代背景と壮絶な人間ドラマがここにはありました。小説では、…