気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? - フィリップ・K・ディック

映画「ブレードランナー」の原作で、いわゆる古典的名作と呼ばれている作品です。でも、文体が感覚的に合わなかったです。そのため、人間の本質とはという本書のテーマに、僕自身がうまく入っていけませんでした。それと、なぜ主人公はアンドロイドを殺さな…

ウェルカム・ホーム! - 鷺沢 萠

家族を題材にした2つの心温まる作品がおさめられています。血のつながりだけが家族じゃない、一緒に支えあい、心がつながっている人々との絆。それが家族というものなんだろう。読後感がとても優しく、すがすがしく、そして、じわっと暖かくなる作品でした…

アイの物語 - 山本 弘

最後は風呂敷広げすぎという感じもしますが、全体的にとても良かったです。最近のSFはあまり読まないので外してるかもしれませんが、新しいアンドロイド像を示した画期的な作品かなと思います。それと、まったく別々に発表された短編(最後の2編は書きおろし…

魚舟・獣舟 - 上田 早夕里

5編の短編と、1篇の中編がおさめられています。その中の「魚舟・獣舟」は、表題となっただけあり、その世界観や情景描写、心理描写、独特の雰囲気、どれもイイです。そうきたか、というラストもなかかなのものだと思います。中編の「小鳥の墓」も読み応えが…