気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

声の網 - 星新一

ずいぶん前に読んだ本を再読しました。現代のインターネット社会が持つ問題点を40年も前に予見していたということで、数年前に復刊され、評判になっていた本です。内容は、電話網が高度に発達した時代、すべての情報が電話を介し、背後にあるコンピュータ…

流星ワゴン - 重松清

2002年に「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた作品であり、Blogの書評などでも絶賛している方が多い作品です。ただ、期待が大きすぎたのがいけなかったのでしょうか。涙するところまではいきませんでした。性的描写も不要のような気もしました。とはいっても、「…

宇宙創成 (上)(下)

原題は、『BIG BANG』。ですが、ビッグバンの詳細を説明する解説本ではありません。地球や月、太陽の大きさを推定した古代から、現在のビッグバンモデルに辿りつくまでの壮大な科学歴史ドラマです。そして、理論と実証という科学の両輪の重要性を余すところ…

彼の生き方 - 遠藤周作

子供のころから吃音で悩む気の弱い主人公の福本一平が、唯一心を開くことができたのが動物でした。そんな彼が大人になり、野性の日本猿の研究者となります。しかし、彼の行く手には、「権力」が立ちふさがり、彼の生き方そのものを否定しようとします。そん…