気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

サスペンス

森は知っている - 吉田修一

「太陽は動かない」は未読。「太陽は動かない」がエピソードIIだとすると、本作は、エピソードI。「太陽は動かない」の存在を知らなかったので、物語がどう展開するのか全く読めずにハラハラドキドキで、引き込まれました。 柳との友情、詩織との恋を絡ませ…

槐(エンジュ) - 月村了衛

月村了衛さんの作品初読みです。 これほど夢中になって本を読んだのは、本当に久しぶりです。実に面白い作品でした。 夏休み恒例のキャンプに出かけた中学生7名が、武装した半グレ集団の抗争に巻き込まれてしまいます。最初の50ページは、なんのことはない普…

五分後の世界 - 村上龍

第二次世界大戦で日本が負けを認めずに、未だに戦争が継続していたら? そして、その世界に、現代の日本人が迷い込んでしまったら? そんなもう一つのニッポンを描いた小説。 本土の徹底抗戦で人口が26万人に激減した日本人は、地下に潜りゲリラ戦で連合国と…

ジェノサイド - 高野和明

突然死した父からのメールを受け取った大学院生が壮大な事件に巻き込まれるハードボイルド・サスペンス。『このミステリーがすごい!』の一位に選ばれた作品ということで、SF的要素、ハードボイルド、戦闘、冒険、ミステリー、青春、いろんな要素がてんこも…

DEADLINE - 建倉圭介

第2次世界大戦で欧州戦線に参加し、負傷して米本国に帰還したミノル・タガワは、大学に復学し、世界初のコンピューター開発計画の1メンバーとして携わることになります。しかしそれがきっかけで、原爆が日本へ投下されることを知ります。ミノルは、その前に…

希望の国のエクソダス - 村上龍

この本は、日本の現状、教育制度に絶望した中学生80万人がいっせいに登校を拒否し、インターネットを駆使したビジネスを展開し、自分達の理想の国を作り上げようとする物語です。こう書くとものすごく荒唐無稽なお話と感じるかもしれませんが、実際に読んで…