気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

孤剣―用心棒日月抄 - 藤沢周平

用心棒日月抄シリーズ2作目。今回も面白かったです。 1作目は忠臣蔵と絡ませて話が進む嗜好を凝らした内容だったけど、今度の作品は又八郎と佐知との静かな恋も絡ませ、娯楽性をより前面に押し出した感じです。 藩の重要な密命を受けていながら、明日の飯の…

鹿の王 (下) - 上橋菜穂子

下巻も読むのに苦労しました。漢字にへんなカタカナ読みを振ってあるのは随分となれましたが、多くの民族と多くの登場人物、それぞれが複雑に絡まっているので、誰がどういった立ち位置なのかが把握し難かったです。たぶん作者はそういった複雑に絡み合った…

鹿の王 (上) - 上橋菜穂子

2015年本屋大賞第一位の作品。 岩塩鉱で奴隷として囚われていたヴァンが、そこから逃げ出す物語の最初のシーンは圧巻。 しかし、登場人物が多く、主人公ヴァン以外のキャラの特徴がつかめなく、読むの苦労しました。漢字に変なカタカナ読みを振ってあるのも…

小さいおうち - 中島京子

昭和初期から終戦までを東京で女中として過ごした女性タキが、昔を思い出しながら書いた手記が主要な部分を占めるこの小説は、中島さんがまるで当時を生きて来たみたいに、当時の東京の姿を再現してました。当時の人々の生き生きとした姿が目に浮かぶようで…