気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

弥勒の月 - あさのあつこ

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。安寧の世に満たされず、心に虚空を抱える若き同心・信次郎は、妻の亡骸を前にした遠野屋主人・清之介の立ち振る舞いに違和感を覚える。―この男はただの商人ではない。闇の道を惑いながら歩く男…

海と毒薬 - 遠藤周作

太平洋戦争末期に実際にあった九州帝国大学医学部で起こった事件がモチーフになっているとのことです。外人捕虜を生きたまま解剖するという実験に参加することになってしまった医学生の勝呂、戸田、看護婦の上田のそれぞれの視点でこの事件を描いています。…

黄金旅風 - 飯嶋 和一

おすすめ文庫王国2008年度版で第1位として挙げられていた作品です。「飯嶋和一にハズレなし」と賞される歴史小説の巨人が描いた、一級の娯楽巨編、とのことだったので、読んでみました。でも、娯楽巨編というよりは、史実をもとにした歴史伝記ものといった趣…