気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

虹の天象儀 - 瀬名秀明

とても、情緒的でノスタルジーを感じるSFファンタジー作品です。『パラサイトイブ』『BRAIN VALLEY』を書いた作家とは思えないほど、その作風が異なっていました。「BOOK」データベースより まるで宇宙船のようにも見える、不思議な形をした星の投影機。44年…

国語元年 - 井上ひさし

1985年にNHKで放映されたドラマのために書かれた戯曲。セリフとト書きで構成されているため、物語の中に入ってゆけるかなと心配したが、杞憂でした。実に楽しく一気に読んでしまいました。明治七年、文部官僚・南郷清之輔は「全国統一話言葉」の制定を命…

PLUTO (5)

今回も読ませてくれました。また、一人のロボットがPLUTOに敗れ去ってしまいます。事件解決への大きな進展が無い中で、主人公ゲジヒトの過去が明かされ、憎しみという感情を持っってしまった高性能ロボットの深い悲しみが、紙面からにじみ出てきます。PLUTO…

平成お徒歩日記 - 宮部みゆき

「お徒歩」と書いて「おとほ」ではなく「おかち」と読むんだそうです。この本、宮部みゆきの小説以外の本で、一風変わった紀行物というんでしょうか。江戸物を得意とする彼女ですが、苦労するポイントが、「時間と距離」なんだそうです。深川浄心寺裏の山本…