気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

まほろ駅前多田便利軒 - 三浦しをん

多田が、由良に言った台詞「だけど、まだ誰かを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている」は、心に突き刺さった。これだけでこの本を読んだ価…

ジェノサイド - 高野和明

突然死した父からのメールを受け取った大学院生が壮大な事件に巻き込まれるハードボイルド・サスペンス。『このミステリーがすごい!』の一位に選ばれた作品ということで、SF的要素、ハードボイルド、戦闘、冒険、ミステリー、青春、いろんな要素がてんこも…

霊長類 南へ - 筒井康隆

再読。全面核戦争で人類が滅亡する話で、パニック状態に陥った人間達の愚かさ醜さ残酷さを扱った筒井流喜劇。40年以上前に書かれた作品だけれど、まったく古さは感じない。ここに描かれている話は、核戦争で人類が滅亡する話であるにも関わらず、実にばかば…